コーンスネークの基礎知識

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コーンスネークの基礎知識

2024年12月2日

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コーンスネークの基礎知識

2024年12月2日

 

コーンスネークの基礎知識

心者向けのヘビと言えばコーンスネークと言われています。 とはいえ、「コーンスネークは、本当に初心者に飼育できるのかどうか不安」と考えている方も多いのではないでしょうか。 ここでは、コーンスネークのお迎えを検討されている方に向け、飼育の際に必要な基礎知識をお伝えします。


目次


 

コーンスネークの特徴


コーンスネークコーンスネークは、ヘビのなかでも飼育しやすい種類と言われています。最近では、爬虫類のペットとして注目されています。コーンスネークの人気のポイントは、飼いやすさと共に、美しいカラーバリエーション(モルフ)が挙げられるでしょう。
ここでは、今人気のコーンスネークの特徴や性格などをご紹介します。

サイズ

コーンスネークは、一般的に全長120~150cm程度に成長し、なかには180cmを超える子もいます。コーンスネークの成長速度は、個体差のほかに、食生活や飼育環境なども関わってきますが、約2年で100cmほどになると言われています。
コーンスネークは、サイズ的にも日本の住宅環境で飼育しやすいヘビです。

原産国・生息地

アメリカコーンスネークの原産国は、アメリカ南東部で、温暖かつ湿潤な森林や牧草地など草木が多い場所に生息しています。
通常は地表で生活していますが、ときには木に登ることもあります。半夜行性のため、日中は石の隙間などに身を潜め、あたりが暗くなってくると行動し始めます。

性格

コーンスネークは、とてもデリケートで、性格は穏やかです。驚かせたり、嫌なことをしたりしなければ、通常の飼育環境下で咬まれたりすることはまずありません。さらに、万が一噛まれたとしても毒がないため安心です。
また、爬虫類には触られるのを極端に嫌がる子も多いなか、コーンスネークは比較的人懐っこく、多少触られても怒ることはありません。もちろん個体差によって触られるのが苦手な子もいます。しかし、飼育できるヘビのなかでは、ハンドリングのしやすい種類と言えます。お迎えを検討する際には、あらかじめハンドリングに慣れているかを確認すると良いでしょう。

寿命

コーンスネークの寿命は、野生下で6年から10年くらいといわれていますが、飼育環境下での寿命はそれより長く、平均で10年程度、長生きの子で15年程度と言われています。
なお、コーンスネークは、比較的丈夫で飼育しやすく、長生きなのも特徴です。なかには、30年以上生きたコーンスネークもいるそうです。

 

 

コーンスネークの飼育に必要な用品


コーンスネークの飼育には、習性に合わせた環境を作るために揃えておくと良いものがあります。
ここでは、コーンスネークの飼育に欠かせない飼育用品について、ご紹介します。

ケージ(爬虫類用)

ケージイラスト2当たり前ですがコーンスネークの飼育に、ケージは欠かせません。
コーンスネークは、成長すると体長が100cm以上になります。さらに、水入れやシェルターを設置する必要があり、ケージにはある程度の広さが必要です。その点をふまえ、ケージの広さは、コーンスネークがとぐろを巻いた状態の 4 倍くらい(2000~2500㎤)あることが望ましいと言われています。
また、ケージは、小さいうちは昆虫を飼育するようなプラスチックケースやスターターセットとして販売されているアクリルケースのような簡易的なもので大丈夫ですが、成体になってからは「爬虫類ケージ」がおすすめです。

水入れ(大きめのもの)

ケージのなかに設置する水入れは、水分を補給するだけでなく、コーンスネークが水浴びをする場所としても使われます。
コーンスネークは、水浴びをすることで体温調節をしたり、皮膚の乾燥を防いだりします。
そのため、水入れは、コーンスネークがとぐろを巻いた状態で全身が浸かるくらいの大きさ、そして、あまり深すぎないものにしてあげ、常に新鮮な水を入れてあげましょう。
なお、爬虫類用の水入れでなければいけない訳ではなく、プラスチック製のタッパーなどを利用しても問題ありません。うちでは100円均一のタッパーに丸く穴をあけて使用しています。

床材

ケージ内を清潔に保つためだけでなく、温度・湿度を維持するためにも、コーンスネークを飼育するケージには、床材を敷いてあげることをおすすめします。

なお、床材として、次のようなものを使うことができます。

・キッチンペーパー・新聞紙

新聞紙・キッチンペーパーイラスト

・ペットシーツ

ペットシーツイラスト

・ウッドチップ

ウッドチップイラスト

キッチンペーパーや新聞紙は、安価で手に入りやすい反面、水分を吸収できる量が多くありません。そのため、糞をしたらできるだけ早めにお掃除してあげる必要があります。
ペットシーツは、水分の吸収率もよく、お掃除も簡単です。しかし、エサと勘違いし、コーンスネークが誤飲してしまう恐れがあるので注意する必要があります。ウッドチップは、水分だけでなく、匂いの吸収率もよいため、コーンスネークの飼育にはおすすめです。見た目もよく、ケージ内の乾燥を防ぐことのできる素材ですが、コーンスネークが誤飲してしまう恐れがあるので注意が必要です。また、衛生管理が面倒であり掃除を怠ってしまうとダニがわいてしまうこともあります。きちんとお手入れをしないと病気の温床になってしまうので注意が必要です。

ケージ内を清潔に保つためには、素材の良さもさることながら、コスパの良さ、お掃除のしやすさも重要なポイントです。飼い主さんの条件に合った素材を使ってあげてください。ちなみにうちでは掃除の手軽さからペットシーツを採用しています。

保温器具

温度計イラストコーンスネークを飼育する際、温度と湿度の管理はとても重要です。温度が低くなると、あまり動かなくなり食欲がなくなります。また、湿度が低下し、乾燥してしまうと脱皮不全につながる恐れがあります。
コーンスネークの飼育に適正な温度は28~30℃、湿度は 50〜60%と言われており、ケージ内に温度計と湿度計を設置して、常に管理できるようにしましょう。
温度は、エアコンで室内の温度を維持したり、パネルヒーター等爬虫類用の保温器具を設置してケージ内の温度を一定に保ったりします。保温球はコーンスネークが登ってしまい、やけどをしてしまう恐れがありますので使用しないでください。
また、湿度の維持には、ケージ内にウェットシェルターを設置して水を入れておいたり、乾燥してきたら霧吹きをしてあげたりします。

シェルター

シェルターイラストシェルターは、コーンスネークの隠れ家になる場所です。
コーンスネークに限らず、ヘビは、主に日中、狭い場所に隠れて過ごす習性があり、多くの時間をこのシェルター内で過ごします。
シェルターには、単にドーム状になったものやウェットシェルターといって、上部のくぼみがあり、そこに水をためることで湿度を維持する機能を持ったものもあります。コーンスネークがストレスなく、安心して生活できるようにしてあげるためにも、ケージ内には、身体がすっぽりと入るサイズのシェルターを必ず設置してあげましょう。

 

コーンスネークの基本のお世話


実際にコーンスネークを飼育し始めたら、いったいどのようなお世話が待っているのでしょうか。
ここでは、エサの与え方やケージの掃除の仕方など、基本的なお世話の仕方について、ご紹介します。

えさは何を与える?頻度は?

ピンクマウスイラストコーンスネークのエサは、哺乳類や鳥類などの脊椎動物全般で、飼育されているコーンスネークの場合、肉食の爬虫類用に市販されている、冷凍のエサを与えることが一般的です。
冷凍エサには、ピンクマウスやラット、ウズラなどがあり、与えるときは湯せんするなどして、触るとぷにぷにになるくらい中まで十分に解凍してから与えます。この時、解凍があまいと冷たい餌を食べてしまいお腹を壊してしまいます。1度に与える数の目安は、1〜3匹。栄養価が高く、大きさのバリエーションが豊富なピンクマウスがおすすめです。
エサを与える頻度は、幼体の時は1週間に2度、成体は1週間に1度を目安にし、糞をしたら与えるようなイメージで与えてあげるとよいでしょう。
なお、成体が2ヶ月以上エサを食べなくなったときは、拒食の可能性があります。速やかに病院に連れて行きましょう。

おしっこ・うんちはどんなもの?

コーンスネークは、毎日おしっこやうんちをすることはありません。食べたものを数日かけて消化し、数回に分けて排泄します。形状は、鳥の糞のような感じで、茶色いうんちと共に白いおしっこをします。匂いがかなり強いのと衛生的に良くないため発見したら速やかに掃除しましょう。

ケージの掃除はどうする?

掃除する人ケージのなかを清潔に保つことは、コーンスネークの健康維持のためにも重要です。
糞や尿をしていたときは、速やかに床材を取り換えましょう。特に汚れたウッドチップをそのままにしておくと、菌やダニが繁殖するなどして、皮膚炎などの病気になってしまう可能性があります。
なお、ケージは、基本的には汚れていたら掃除をし、汚れが目立ってきたときには丸洗いをしてあげるとよいでしょう。また、月に1度は丸洗いし、ケージ内を清潔に保つことが重要です。

 

コーンスネークを飼うときの注意点


コーンスネークは、触ること(ハンドリング)も可能で、大人しく、飼いやすいヘビです。
しかし、コーンスネークの飼育には、次のような点に注意が必要です。

単独飼育が基本!

コーンスネークは、単独飼育が基本です。1つのケージで複数のコーンスネークを飼育しても、危害を加えたりすることは少ないですが、ストレスを感じたり、正しく健康管理ができなくなることがあるため、多頭飼育はおすすめしません。

脱走に注意!

脱走注意コーンスネークは、脱走するとケージに戻ってくることはありません。
ケージに鍵をかけたり、部屋の窓やドアはしっかり閉めておいたりするなど、脱走しないようにしっかりと対策をしておきましょう。

触りすぎに注意!

コーンスネークは、ハンドリングができるヘビではありますが、なつくことはありません。あまりに触られ過ぎたり、環境に激しい変化があったりした場合、ストレスから吐いてしまったり、拒食になってしまったりすることがあります。
コーンスネークがストレスに感じないよう、十分に注意してあげましょう。目安としては1日のハンドリング時間を5分以内に抑えると良いでしょう。

温度・湿度に注意!

温度計イラストコーンスネークは、ケージ内の温度や湿度が低かったり高かったりすると、運動機能が低下し、拒食や消化不良を起こすことがあります。
温度計や湿度計を設置するなどして、しっかりと管理してあげましょう。

病気に注意!

病院イラストコーンスネークは脱皮をします。その際、完全に脱皮ができない「脱皮不全」の状態になると、その部分が壊死を起こす可能性もあります。脱皮不全を起こしたときは、ぬるま湯のなかに入れてあげ、飼い主さんが古い皮を剥がしてあげましょう。
なお、脱皮不全を起こす原因として、低湿度や寄生虫による感染症が考えられます。感染症の疑いがある場合は、速やかに病院に連れて行きましょう。
その他、注意が必要なのが、口周りに粘液が溜まる「マウスロット」です。マウスロットになると、口の周辺が変形したり、エサが食べられなくなったりするだけでなく、体内に広がった細菌によって、敗血症を起こす場合があります。口周りに異変を見つけた場合も、速やかに病院へ行くようにしましょう。

 

まとめ


今回は、コーンスネークの特徴と飼育するうえでの注意点についてお伝えしました。
穏やかで、ハンドリングも可能なコーンスネークは、ヘビ飼育初心者でも飼いやすいと人気の種類です。
しかし、いくら飼いやすいといっても、コーンスネークに適した環境を整えなければ、長く一緒にいることはできません。温度・湿度の管理、ケージの掃除といった基本的なお世話をしっかりとし、日々、十分に観察してあげながら、快適な環境を作ってあげてください。
また、コーンスネークも病気をすることがあります。最近では、爬虫類の飼育人口が増えたとはいえ、まだまだ、診てくれる病院も少ないのが現状です。
コーンスネークをお迎えする前に、まずは、自宅近くで爬虫類を診察してくれる病院をさがしておくことも大切です。

コーンスネークは爬虫類初心者の強い味方であると同時にかけがえのない1つの命です。値段や飼育のしやすさで安易に決めず、人間の子供を1人育て上げるくらいの気持ちで飼育を始めてください。覚悟を決めて飼育を始めたあなたは、爬虫類の沼から抜け出せず、爬虫類の奴隷になっていると思います。楽しい爬虫類ライフを送ってください!今後コーンスネークの品種(モルフ)や飼育用品などを紹介したページなども随時準備予定です。他の爬虫類も少しずつ紹介していきます。

蛇イラスト

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かっちゃん

どうもかっちゃんです。マニアックなペットである爬虫類のことを少しでも知ってもらおうとブログをはじめました。20年以上の爬虫類飼育経験から皆様の爬虫類への興味や悩みを解決します。

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